リーダーシップ 上司の資質
昨年、上司が新しく変わりました
優しく、明るく、すっとぼけてはいるけれども、愛されキャラの人です
私は、個人的には好きでした
ただ、その人の下で働いた経験のある看護師からはあまり評判は良くなく、
「とにかく仕事をしない」
「仕事と関係のない雑用を色々なところから引き受けて来て、仕事もしないでそればかりしている」
「態度の悪い看護師のことを注意することがない」
などなど、言われていました
けれども、自分の上司となった時に感じたのは、働きやすさ、です
その方はフレンドリーな性格なので、何でも言い易い
現場の意見をよく聞く
こだわりや先入観がない人なので、業務改革もやり易い
けれども、数か月経過した後に、
あれ?この人、大丈夫かな?
と思うようになりました
「フレンドリーな性格で何でも言い易い」
は、どこの部署からでも、誰からでも言い易いため、いろんなことを言われて問題や仕事を抱えてきます
院内のラウンドに行ったら、あちこちで雑談を繰り広げ、戻ってきません
「現場の意見をよく聞く」
あちこちから意見を聞きすぎて、その選択ができません
この人の意見がいい、と思うと、それを下に下ろします
『この方法で次からやってみたいから、予定を組んでほしい』
と言われると、その案に沿って、従来とは違う計画表を出しますが、数時間かかってそれを作成した数日後には
『やぱり、それじゃダメだって言われたから、従来通りにしてくれる?ごめんね、私はそれでいいと思うんだけど、ダメって言われて・・・』
ということが続く続く・・・
さすがに、何か仕事を下ろされた時には、
「これは、委員会で承認されましたか?」
「関係者の了承は得ていますか?」
と確認するようになりましたが、
「〇〇さんなら、いつもその方法でしたいって言ってたから大丈夫!」
「去年、その話はでてたから大丈夫」
と言うので書類の作成や、他部署への調整をしたら、その後で
『やぱり、それじゃダメだって言われたから、従来通りにしてくれる?ごめんね、私はそれでいいと思うんだけど、ダメって言われて・・・』
もう、テンプレです
いい人、フレンドリーな人、もう、上司、リーダーとしてはコレ、不要なんじゃないか、ないほうがいいんじゃないか、と思うようになりました
いい人=誰にでもいい人
誰かに我慢させたり嫌な思いをさせても業務上やらなくてはいけないことが出来ない
という図式になってしまいます
さて、リーダーシップとは
「チームをまとめてみんなを引っ張る能力」
「チーム内で率先して行動する能力」
「チーム内の意見をまとめ、的確な判断・指示を下す能力」
「経験豊富で人格があり、部下の模範となるように示す能力」
「メンバーの業務を調整し、個々の能力を最大限に発揮させる能力」
などググると出てきます
こんな人、なかなかいません
少なくとも私は、すべてを満たす人にお目にかかったことがありません
「リーダーシップ」は才能の一つであり、限られた人のみに備わっている能力である、というのは間違いである
という考えもあるようですが、Wikiには
リーダーの資質や人格的特徴は古来から関心の焦点となってきたが、リーダーが先天的に持つ資質や才能は、リーダーシップの質(英: leadership qualities)に影響する。
心理学におけるリーダーシップの研究は「特性アプローチ」、すなわち優秀な統率者は一般人と比べて優秀な資質を有しているという前提に立ったアプローチである。
とあります
リーダー=上司となるには、向き不向きがある、ということです
師長やそのまた上の役職につく人は、自分にその資質があるかどうか自問してから受けてもらえないかなぁと思ってしまいます
ドラッカーは
「リーダーたることの第一の要件は、リーダーシップを仕事と見ることである」
良い言葉です
ちなみに私は、師長職ではなく、もっと下の下の役職ですが、自分はリーダーには向いてないと思っています
先ほど挙げたリーダーの資質とは別に
「打たれ弱い」
「選択をした後で、それで良かったのか悩む」
「人に注意した後に、その言い方で本当に良かったのか、注意するべきだったのか、自分の言い方のせいで必要以上の嫌な思いをさせたのではないか」
という性格のせいで、くよくよと考えて長時間凹み、リーダーとなることで多分QOLが著しく低くなることが考えられるからです
自分ができないのに、人にとやかく言うんじゃない、という声が聞こえてきそうです