3月のライオン 自分の本棚から
本や漫画は心の友なのですが、ネカフェや図書館で読んで、何度も読んで気に入って、今後も何度も読む、とわかったものだけ購入します
そうでないと恐ろしい数になってしまう、ということもあるのですが、本当に気に入ったものだけ身近に置いておきたいと思っているからです
『3月のライオン』
もう20回くらいは読んでる羽海野チカさんの漫画です
羽海野さんの初連載作、ハチクロもドラマ化されたり映画化されたりでかなり有名だったので、2007年からの新しい連載『3月のライオン』も連載開始時から話題となってました
『ハチミツとクローバー』は2005年にアニメ化、2006年に映画化、2008年にはTVドラマ化され、2003年には同作で第27回講談社漫画賞少女部門を受賞しています
『3月のライオン』2010年、第1回ブクログ大賞マンガ部門、2011年にはマンガ大賞と第35回講談社漫画賞一般部門を受賞しています
ハチクロは3行で書くと
・家庭に恵まれない人間関係構築な下手な女子大生
・芸術的才能にあふれるがケガで要リハビリ
・自分を好きな男性の中から一番仕事と生活の支えになる人を選択
という、内容の青春ドラマでした
羽海野さんは同人誌で長くやっておられて、若い方ではないので、人生の苦い部分を描くけれども、人生なんとかなる、みたいな明るさがあるところが好きです
この人自身がかなりネガティブらしく、単行本の最期には編集の人に支えられてやっと描いている様子がわかります
ハチクロはお友達を持った事の無い人間が妄執のような憧れだけで描き続けた「お友達のいる世界」の物語だったのですが、描き上げた頃には沢山の共同作業や沢山の人との打ち合せを経て、本当に人と話せるようになっていて、なんとお友達までができていたのが人生の素晴らしい所だと、心からおもいます。
これは羽海野さんのツイッターです
さて、3月のライオンを3行で書こうとすると
・家庭に恵まれない人間関係構築な下手な男子高校生
・才能にあふれるが・・・
の2行目途中まではハチクロと同じです
2行目が・才能にあふれ、人と出会って成長し幸せになっていく
3行目 ・周囲の人間もいろいろな人生を抱えている
というのになるのではないでしょうか
主人公零くんが、彼を取り巻くやさしい人たちに癒され、人間的にも棋士としても成長してゆく物語ではあるのですが、周辺の人たちの生活や人生の掘り下げ方が深い。
故郷では将棋の天才少年だった島田棋士も、プロになった先では
抜きんでた存在には成りえませんでした
それでもひたすらに、長い年月挑み続ける強さとひたむきさ、
痛々しいまでに身も心も投げ出して、勝負に向かう彼の姿や、周囲の期待に応えようと勝負以外のことにも身を削っていく姿は心を打たれます
最新刊12巻では、この島田棋士にもしかして恋愛っぽい話が出てきそうで楽しみですぜひ私生活でも充実させてほしい
「ちはやふる」で競技カルタがメジャーになり、競技人口が増えたのですが、この3月のライオンでも、将棋を始める人が増えていると思います
ひふみんがテレビに出て来ているのも、彼のキャラクターだけでなく、この漫画のおかげかも、とか思ってしまいます
羽生さん、昔からファンです
あざとさのあるアイドルだった畠田理恵さんと結婚したときは、世間知らずだからこんな人に引っかかってしまって・・・と大変ショックではありましたが、幸せそうにしておられるので、良かったのでしょう
3月のライオン、また読みたくなったので、今夜お酒飲みながらゆっくり読みます
3月のライオン コミック 1-11巻セット (ジェッツコミックス)
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2015/09/25
- メディア: コミック
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